〜見えないけれど大切な子育てのカタチ〜
子育てというと、多くの人が「ご飯やお風呂の世話」「おむつを替える」「一緒に遊ぶ」といった“子どもと直接関わる時間”を思い浮かべるのではないでしょうか。
でも実は、その“直接”以外にも育児にはたくさんの「支える行動」が存在します。
それが「間接育児」です。
🔍 間接育児とは?
「間接育児」とは、子どもと直接触れ合うのではなく、子どもの生活や成長のために必要な準備や環境を整える行動のことです。
一見地味に見えるかもしれませんが、間接育児は子どもの安心と快適を支える縁の下の力持ち。
しかも、量としては直接育児より多い時間を占めることもあります。
🛠 どんなことが「間接育児」?
内容 | 具体例 |
---|---|
食事準備 | 離乳食の調理、ミルクの用意、食器洗い、買い出し |
衣類・清潔管理 | 洗濯、整理、着替えの準備、おむつや衣類の補充 |
環境整備 | 寝具の用意、ベビーカーの掃除、室内の安全対策 |
スケジュール管理 | 健診・予防接種の予約、保育園の書類対応 |
お出かけ準備 | おむつバッグの中身チェック、移動手段の確認 |
💡 なぜ今「間接育児」が注目されているの?
① 育児の「見えない負担」が見えるように
間接育児は、外から見ても分かりにくいため、「やってないように見える」けど実はとても大変という誤解が生まれやすい部分です。
夫婦間の分担でも、「見える育児(直接育児)」ばかりに注目が集まり、不公平感や不満が生まれることがあります。
② 男性の育児参加の入口に
男性が育児に関わるとき、最初の一歩として間接育児は取り組みやすい面があります。
「料理はできないけどミルクは作れる」「おむつ替えは苦手だけどゴミ出しはできる」など、得意を活かせば十分貢献できます。
③ 保育・支援の質の向上にもつながる
保育士や育児支援者にとっても、子どもに“直接”関わる時間だけでなく、その周辺をどう整えているか(間接育児)を把握することが、支援の幅や理解の深さを広げてくれます。
🤝 育児は「チーム戦」だからこそ
間接育児を軽視せず、「見える化」して共有することで、家族みんなで支え合える育児が実現します。
- 夫婦で間接育児をリスト化してみる
- 家事・育児分担表を作って見直す
- 「ありがとう」を言い合う習慣をつくる
小さな一歩が、心の余裕とチームワークを生んでくれます。
✨ 最後に
子どもと過ごす時間は確かにかけがえのないもの。
でも、その時間を成り立たせるために誰かが陰で支えている間接育児も、同じくらい尊いものです。
だからこそ、家族の中でも社会の中でも、「間接育児」の価値をもっと知って、もっと認め合えるような環境が広がってほしいですね。